中学受験コラム

ここが「盲点」。失敗しない塾選び、8つのチェックポイント

こんにちは、イチヨパパです。

中学受験、何から始めたらいいかとても迷いますよね。でもやはり何よりも先に、「中学受験塾」に通うことから考えるご家庭が多いのではないでしょうか。イチヨ家の場合も娘が「塾に通いたい」と言い出したことが中学受験の始まりでした。

うちの場合、幸か不幸か近所にはいろいろな塾が目白押し。「とりあえずSAPIXを受けよう」というところから始まりましたが、こんな感じで「とりあえずSAPIXでしょ?」と雰囲気で決めてしまいがちなこの選択。でも、実際には“子どもに合うか”だけでなく、“親がどこまで関われるか”も超・重要な判断軸です。

結論、わが家の場合は、いろいろ調べて早稲田アカデミーのサポート体制が合いそうだと判断したのですが、本記事ではそんな実体験を交えながら「失敗しない塾選び」の視点を整理します。

はじめに:塾選びは「子どもと親、両方に合うか」が大事

中学受験を考え始めると、当然のごとく最初に直面するのが「塾、どうする?」という悩みですよね。

「とりあえずSAPIX?」「友達が行っているから早稲アカ?」と、なんとなく流されてしまいがちですが、我が家の場合も、とりあえずSAPIXを受け、その次に早稲アカを受け、という感じでした。2つだけだとまだ選びやすいですが、大手塾以外にも個人塾もあるし...、いい塾は自宅から通うには遠いし...、など本当になやんでしまいますよね。

でも塾選びは最初の選択として本当に重要です。なぜなら、塾は受験生活の非常に多くを占める「インフラ」のようなもの。どんなに評判がよくても、子どもに合わなければ意味がありません。

加えて、親の関与レベルにも大きく関わってきます。プリント整理、家庭学習のフォロー、通塾スケジュールの管理、自習室の有無…。このあたりの「どこまで塾が面倒を見てくれるか」によって、家庭の負担がまるで変わります。

中学受験塾の主なタイプと特徴

塾は大きく分けると以下の2タイプがあります。

タイプ特徴
進度が速い塾難関校向け、先取り中心、授業スピードが早い。宿題量も多め。
面倒見がよい塾解説が丁寧、質問対応が手厚い、補習あり。中堅校志望に多い。

わが家が最初にみたのはSAPIX。超・進度重視で進学実績は申し分なし。ただ、プリントの嵐で管理が大変、上位の子には手厚いものの下位層は放置されがち――といううわさもあり、、うちの娘のレベルだと合わないかも、と正直感じました。

一方で早稲アカはサポートも手厚く、うちの子(および私たちパパママ)には合いそうだと感じました。

それぞれのタイプには代表的な塾がありますが、あくまでここでは“考え方”として捉えてください。

進度が速い塾に合う子もいれば、じっくり解説してもらったほうが力を伸ばせる子もいます。

子どものタイプ別・塾選びの基準

この点はもちろん、お子さん一人ひとりの個性によって異なりますが、目安としてはこんな感じです。

まず、学力レベルは大きな要素です。入塾テスト時点でまったく勉強をしていなかったうちの娘のようなケースですと、ただ単にSAPIXに入れさえすればいい、ということでは全くないと思います。偏差値帯や得意・不得意のバランスによって、合う塾のタイプはかなり変わってきます。

子どものタイプ向いている塾
学力上位・スピード重視型進度重視型(難関校対策に特化)
基礎の定着に時間がかかる面倒見重視型(復習多め・手厚いサポート)
内向的・質問が苦手少人数 or アットホームな塾
競争に敏感/マイペーステスト重視よりフォロー型が合いやすい

塾によっては“入口時点の学力帯”がほぼ固定されていることもありますし、授業の進み方や生徒層のレベル感も違います。

うちの子は塾通い自体が初めてだったため、質問対応など手厚いサポートが合ってました。塾通いを継続することがなにより第一歩なので、その子にあった塾選び、本当に大事だと思います。

親の負担も要チェック!塾によって違う“面倒見”

また、塾選びでは、「子どもに合うか」だけでなく、家庭の負担感にも注目すべきです。はじめは「塾に任せればいいでしょ」と考えがちですが、実際はまったくそんなことはないです(笑)

塾によっては、宿題の指示があいまいだったり、プリントの管理が超大変だったり…。「どこまで親が手を出すか」は、塾のスタンスによって大きく変わります。

共働きの我が家では、家で宿題を見ることはおろか、いちいちプリントや進度をチェックすることすら難しく、できるだけ親の関与が少なく済むことも重要なポイントでした。

例えば:

  • プリント整理や課題管理:塾によっては、課題プリントが大量に出され、親が管理しないと破綻することも。
  • 家庭学習のサポート範囲:宿題の範囲が曖昧な塾もあり、「親が内容を把握してリードする必要がある」ケースもあります。
  • フォロー面談や連絡:定期的な面談がある塾、保護者連絡がLINE・ポータルでしっかりしている塾などは安心材料。逆に、親からアプローチしないと基本的になにも言ってこないところもあります。

たとえば、

  • 「塾任せで家庭学習もある程度指示してほしい」なら、面倒見がよく連絡も細かい塾
  • 「親が自走サポートできるから、質とスピード優先」なら、進度重視・演習重視の塾

親のサポートスタイルによって、合う塾も異なるのです。

ここが盲点。塾選びで確認したい8つのチェックポイント

塾選びでは「実際に行ってみること」もとても大事だと思います。

口コミや評判も参考にはなるけど、結局は現場の雰囲気がすべて。先生がどんな話し方をするのか、教室がピリついてるか、子どもが帰ってきてどんな顔してるか。

体験授業後の子どもの反応も大きな判断基準になるはずです。志望校選びも同じですが、可能なら実際に体験してみて雰囲気を感じとることも重要です。

以下では、塾を選ぶ際に確認したい8つのチェックポイントをまとめました。

8つのチェックポイント

  1. アクセス:通塾時間・アクセスは日常生活に無理がないか?
  2. コスト:無理なく続けられる費用感か?
  3. 偏差値帯:子どもの学力や志望校に合ったレベル感か?
  4. 指導スタイル:子どもの学力・性格に合った指導スタイル・授業スピード・宿題量か?
  5. 雰囲気:教室や塾生の雰囲気、先生の話し方がわが子に合いそうか?
  6. 質問・サポート体制:質問しやすい雰囲気・サポート体制があるか?
  7. プリント・親の負担:プリント整理や学習管理で親の負担が大きすぎないか?
  8. 自習室:自習室があり使いやすい環境か?

アクセスやコスト、指導スタイルは当然確認すべきポイントです。見落としがちなのは、親のサポートがどれだけ必要になるのか、という点や、特に盲点は自習室の有無です。家庭環境や子どもの姿勢に大きく左右されますが、自宅以外に勉強する場所があるかないかは、勉強体制を大きく左右しました。

スケジュールとタイミング:いつから動くべき?

一般的に中学受験塾は「2月スタート(新小4)」で新年度が始まります。したがって、動き出すタイミングは前年の10~12月がベストです。

わが家の場合は4年の夏から遅れて塾に行き始めたので、「まわりはこんな早く準備していたのか!」とあとから驚きました。中学受験を決めたら塾選びは早めの行動をおすすめします。

そのため、体験授業や資料請求は前年度の秋〜冬には動くのが最適です。

  • 10月〜12月:各塾で説明会・体験会多数
  • 1月:入室テスト、クラス分けテスト
  • 2月:新年度開講!

まとめ:「SAPIX一択」ではない、自分たちに合う選択を

塾選びって、正直、難しいです。

偏差値? 料金? 立地? いろんな情報が飛び交う中で、「どう決めればいいの?」と不安になる気持ち、めちゃくちゃ分かります。

でも最終的には、子ども自身が楽しく継続できる塾を見つけることが何よりも大切だと思います。もちろん、転塾という選択肢もありますが遅くなるほど転塾は難しくなりますし、余計なお金がかかってきます。

必ずしもすべてのこどもにとって、SAPIXにいれることがゴールではありません。“わが子が伸びていける場所”を見つけることこそが、最善の選択だと思います。

迷って、悩んで、体験して、話を聞いて。 そのプロセスそのものが、すでに受験への第一歩になると思います。

執筆者のイチヨパパについて

イチヨパパ

東京湾岸在住の二児の父。東京の中学受験に巻き込まれたくない熱い想いと裏腹に、「わたしも塾に通いたい」という娘の発言を機に、どっぷり中学受験の沼にはまる。

パパは早慶・ママはMARCH。パパママともに高校まで地方の公立、という典型的な中学受験の初心者でした。実家サポートなし、共働きで会社員をしながら娘の中学受験に挑み、現在は独立。

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